注文住宅を依頼する工務店の選び方やポイント8選の紹介

 

注文住宅を依頼する場合、ハウスメーカーや設計事務所以外の選択肢として挙げられるのが工務店です。

 

しかし、どのようなメリットがあるのか分からないという方も意外に多くいます。
今回は工務店のメリットを説明し、選び方やポイントを紹介していきましょう。

 

そもそも注文住宅を工務店に依頼する意味とは？

工務店は、注文住宅などの建設工事を請け負う専門家で、大工さんが集まった専門集団といえばイメージしやすいのではないでしょうか。
家を建てることはもちろんのこと、家を修理したり、メンテナンスしたりといったことにも対応しています。

 

最近では、注文住宅も個性的な設計のものを多く手掛けており、住宅の増築やリフォームといった業務も積極的に行っています。

 

古来から日本の住宅を手掛けてきた専門家である工務店に注文住宅を依頼することは、将来的な増改築も含めてかなりの意義があるでしょう。

 

ハウスメーカーや設計事務所との違いは？

注文住宅といえば、工務店以外にもハウスメーカーや設計事務所といったところでも行われています。
ただ、工務店はそれらとは、次の点に置いて大きく異なります。

 

1・規模や施工エリア
2・施工の内容
3・アフターケア
4・価格帯

 

規模や施工エリアが異なります。

工務店や設計事務所は、地域密着型の場合が多いのに対し、ハウスメーカーは都道府県一帯あるいは全国と、広域な影響エリアを誇ります。

 

県外の工務店や設計事務所に依頼するのが難しいのに対し、ハウスメーカーは拠点が県外であっても、営業所が住んでいる都道府県にあることがほとんどなので施工が容易です。

 

施行の内容も異なります。

ハウスメーカーの場合、自社あるいは協力会社の工場で一括生産されているため、均質な住宅を立てることができます。
一方で、工務店や設計事務所は一点物の住宅が多いため、会社や事務所ごとの差が出ます。

 

さらに設計事務所に至っては、組んだ建設会社によって同じ設計事務所であっても品質に差が出る場合もあります。

 

工期は、ハウスメーカーが外部で効率よく製造しているので、数ヶ月で施工完了するのに対し、工務店は5ヶ月、設計事務所はデザインから打ち合わせ等時間をかけるので半年以上かかるといった違いが出てきます。

 

アフターケア

ハウスメーカーが決められたタイミングで点検に来るのに対し、工務店は電話をすれば任意のタイミングでケアをしてくれます。
設計事務所については、まちまちで、充実している所とそうでないところがあります。

 

価格帯については、工務店が最も安く建てられます。

もちろん品質もハウスメーカーや設計事務所に負けません。
広告費をそこまでかけていない会社の場合は、その分価格に転嫁されていないので安価です。

 

一方、ハウスメーカーは組織の維持や高額な広告費を使っていることから、やや高めになっています。
さらに設計事務所に至っては、こだわりの設計をしている分設計や建設のための費用が高額になるため、かなり高いといえるでしょう。

 

工務店を選ぶ注意点

工務店を選ぶには注意点もいくつかあります。
それは次の2点です。

 

1・完成イメージがつきにくい
2・施工レベルのばらつき

 

まず完成イメージがつきにくいデメリットがあります。
ハウスメーカーであればパンフレットやコマーシャル、住宅展示場などで多くの家に触れられます。

 

そのため、どのような家ができるかある程度イメージがつくでしょう。
一方、工務店は3DCGや建築パースで大まかなイメージがわかるものの、それ以上は実際に建ててみないと分からないこともあります。

 

工務店は、依頼するところによって施工レベルに違いがあります。

 

大手のハウスメーカーに迫る最新の技術を使っているところもあれば、30年以上前の工法で現代的でない住宅しか作れない工務店も存在するのです。

 

そのため、工務店選びは非常に重要といえるでしょう。

 

工務店の選び方やポイント8選

注意点でも解説した通り、工務店選びは、注文住宅を建てるうえで重要なポイントになります。
そのような工務店の選び方やポイントとして次の8点を挙げます。

 

1・実績
2・自ら施工するか
3・得意分野はなにか
4・円滑に連絡が取れるか
5・比較的近くか
6・職人のレベルや人間性
7・雇用状態が安定している
8・提案力

 

実績は工務店選びで重要なポイントです。

最近できたばかり、あるいは噂で廃業するらしいといった工務店は避けた方が良いかもしれません。
家を作ったらそれで終わりではなく、今後も何十年にわたって付き合っていくからです。

 

工務店のなかにはある程度の規模になると、下請けの別の工務店に丸投げしてしまうケースがあります。

そういった工務店を選んでしまうと、技術が低い場合があったり、何かあった場合の対応が杜撰だったりします。
自社施工の工務店を選びましょう。

 

得意分野を調べるのもポイントです。

ログハウス系の住宅に強い、日本の伝統住宅に強い、あるいは設計事務所顔負けのデザインに強いといった点です。
自分たちの目指す注文住宅の形に近いタイプの工務店を選びましょう。

 

円滑に連絡が取れるかというのも重要です。

電話をすれば当日中に様子だけでも見に来てくれるといった工務店を選びましょう。

 

担当がいないから今日は対応できないところや連絡したのに1週間たってもこないといった評判のところは避けるのがおすすめです。
工務店を利用する魅力はフットワークの軽さなので、連絡しやすいところにしましょう。

 

比較的近いところの工務店を選ぶのもポイントです。

テレビで紹介されていた県外の工務店に作ってもらいたいという場合、職人が出張する形になるので割高になってしまうことや、職人も地元の状況が分からないので、天候や地理的な特性にあった家づくりができない場合もあります。

 

一方、地元にある近くの工務店であれば、交通状況すら把握しているので、円滑な施工ができます。

 

職人のレベルや人間性も重要です。

営業マンがこわもてで、こちらのプランを提案したら不機嫌になったり、職人の雰囲気が悪かったり、あるいは技術が低かったりといった口コミがある所は避けましょう。

 

こういったケースでは、施行中もトラブルが頻発する恐れがあります。
また、営業が社長自身だった場合、経営理念などを聞くと、素晴らしい理念を語ってくれる方もいます。

 

そういった工務店であれば、ある程度統一感のある家を建ててくれるでしょう。

 

雇用形態も重要です。

技術力の高い工務店は、職人さんが正社員のような形で雇用しています。
この場合、職人さん同士の連携が高い場合も多く、施工レベルが高いといえます。

 

提案力もみましょう。

こちらの要望をきちんと聞き取ってくれるか、適切なプランを提示してくれるかといったことをチェックします。

納得のいく工務店を選ぶためには、今回紹介したポイントや選び方を基準に選ぶことをおすすめします。